「脳を食べるアメーバ」北上中?

アメリカ中西部ミネソタ州の湖で泳いでいた10代の少年が今週、「原発性アメーバ性能髄膜炎(PAM)」による危篤状態に陥り、その後死亡したそうだ。PAMはいわゆる「脳を食べるアメーバ」によって引き起こされる珍しい病気だ。
7~8月という夏の時期には、この感染症のニュースがよく耳にする機会が増えるという。先週もカリフォルニア州の女性がPAMで死亡したそうだ。ただし全米の死者は最高でも年間8人程度。
だが、今回のように北部で発症した例はまれだという。ミズーリ州より北で報告された症例は僅か2件だけだそうだ。
「ネグレリア・フォーレリ」という名前の問題のアメーバは水温が高い場所に生息するため、通常は南部に見られるそうだ。感染が起こるのは年間で最も気温が高い7~8月。湖などで泳いだ時に水を鼻の奥まで吸い込むとそこから脳に侵入し、すさまじい破壊活動を開始するという。
水道水からPAMに感染した例もあるそうだ。最初の症例は2013年7月のルイジアナ州だったそうだ。
アトランタにある疾病対策センターの医療疫学者ジェニファー・コープ氏によれば、脳を食べるアメーバの生息地域は暖かい地方に限られてきたが、近年気温が上昇している一部地域にも広がっているという。とはいえ、まだ症例数が増加しているというほどではないそうだ。
ネグレリア・フォーレリに感染することはめったにないが、感染すればその致死率は極めて高い。1972年以降、PAMと診断された患者は134人だが、その中で生き延びたのはたった3人だけだという。2013年にPAMに感染したアーカンソー州の12歳の少女は完治しているという。完治したということは何か有効な手段があるのだろうか?治療法が確立されることを期待したい。